前回、専門家(サービス業)が物販の闇に落ちることに対して、警告を発しました。
(というと偉そうですが、自戒を込めて書きました)
「本当に顧客のための提案になっているか?が重要」とまとめました。
この記事では、その具体策についてご紹介します。
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まずは顧客の希望をしっかり聴く
本当に顧客のためになる提案をするためには、顧客の希望を知らなければなりません。
前回同様に、企業で最も多く利用される専門サービス業である税理士を例にとります。
顧客の希望は数多くあり、優先度が異なるでしょう。
- 経理業務を代行して欲しい
- 自社内に経理の仕組みを構築したい
- キャッシュフローを把握したい
- 節税したい
- 融資を受けられるようにしたい
- 経営者の悩みを聴いて欲しい
などなど。
最初に希望を聞いておくと、提案をするときの参考になります。
(もちろん、経営状況は常に変わりますから、適宜確認も必要です)
事前に希望をヒアリングする
物販の闇に落ちないようにするためには、歯医者さんでの初回ヒアリングが参考になります。
- 悪いところだけ治せば良い
- 保険の範囲で治したい
- できる限り最高の治療をして欲しい
というように、治療に対する基本スタンスを、「治療前」に聞いています。
実際に治療をする前に聞いていることが重要なんですね。
治療が始まってしまってからでは、提案する方・される方ともに、言いたいことを言いにくくなってしまいます。
予算感を把握する
優秀な営業さんは、提案をする前に顧客の予算感を確認します。
現実離れした提案をしても、顧客がドン引きするだけだからです。
私が顧客と一緒に、IT企業からの提案を受けると、ドン引きすることが多いです。
大企業向けの提案をそのまま中小企業に持ってきたというような・・
顧客が「100万円は超えちゃうかな・・」とドキドキしてるのに、余裕で1000万円を超えるような提案を持ってくるのです。
仮に提案内容が良かったとしても、それでは顧客からの信頼は得られません。
まぁ、顧客想定とケタ違いの提案を持ってくるような場合、提案内容も良くないことばかりですが。。
事前に予算感を確認しておくだけで、こういうすれ違いを避けることができます。
価格帯を事前に示す
もう1つ大切なのは、価格帯を事前に示しておくことです。
サービスを提供する前に、もちろんサービス料金は示しているはずです。
しかし、モノを提案する可能性があるなら、それはいくらか?を示されないことばかり。
- サービス料金はいくら
- 追加で提案をする場合は、さらにいくら
- 一般的な顧客では、このような支払いパターンが多いです
というような事例を示しておけば、顧客は申込時点から納得できます。
サービス料金 5万円としか書いてないのに、突然 10万円の追加提案をしてくる。
すると相手は驚き、そして怒り(相手に対する不信感)に変わってしまうのです。
特に追加提案をする可能性が高いときには、予め伝えておくようにしましょう。
(=メニューに組み込んでおく)
サービスで価値提供してから、追加の提案(モノ)
物販の闇に落ちた人の特徴は、最初からモノを売ろうとすることです。
顧客は、本業であるサービスを依頼しているつもりにも関わらず。
まずはサービスでしっかりと価値提供して、顧客からの関係を構築しましょう。
「モノが揃っていないと、最高品質のサービスが提供できない」と思われるかもしれません。
「この会計ソフトは使いにくくて、余計な手間がかかるんだよな・・」というように。
そういう一面があるのは確かでしょう。
しかし、顧客からの信頼も得ていない状態で、それを否定してしまうと。
ダメなのはモノではなく、その専門家だと考えられても仕方ないのではないでしょうか。
まずはサービスでしっかりと価値を提供する。
そして信頼された後で、より良くなるための提案を行う。
信頼関係を構築する前に、仮にモノを提案するのであれば、安価にしておく。
あるいはサービスの提供条件に最初から書いておく。
「先に言えば説明、あとから言うと言い訳」
どこかで聞いた言葉ですが、確かに真理だと思います。
私たち、専門サービス業としては、肝に銘じておきたい言葉です。
- 事前に顧客の要望をヒアリングしておく
- モノを提案するなら、事前に伝えておく
- 先に言えば説明、あとから言うと言い訳になってしまう
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【編集後記】
GW前半は悪天候&雨天が続いていますね。
今日は少し晴れそうですが、個人的にはもう少し暖かくなって欲しいです。。
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