3月11日。あの日から9年が経ちました。
未曾有の大災害から、私たちは何を学んだのでしょうか。
この記事では小規模事業者のリスクに備えた事業の分散を、事例を交えてご紹介します。
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スモールビジネスでもリスク対応が重要に
この9年間だけを振り返ってみても、中小企業にもリスク対策が一層、求められるようになりました。取引先の倒産(貸し倒れ)や運転資金の確保(キャッシュフロー)という定番だけでなく、
- 地震、台風、水害などの天災
- ウイルスによるパンデミック(流行病)
- サイバー攻撃
など、リスクはいくらでも挙げられます。
今まで以上にスモールビジネスにおいても、リスクに備えた対応が必要だと感じています。
しかし、1つの事業に依存していると、どうしてもリスク耐性が弱くなってしまいます。
リスクが異なる事業を複数展開することで、リスク耐性を高めることができます。
以下、具体的な例を見てみましょう。
リスク分散を行っているスモールビジネスの事例
居酒屋 & 酒屋
1つ目の例は、居酒屋と酒屋を営んでいる会社です。
今、新型コロナウイルス(COVID-19)により、居酒屋(飲食店)の方が、大打撃を受けているそうです。人が集まるところは避けられる状態ですから、どうしようもないですよね。
しかし、それに伴って自宅飲みの需要が上がっているそうで、酒屋の方が大繁盛とのことでした。良いお酒を仕入れられるという強みを活かして、外飲み・家飲みの事業を双方展開することで、リスクを分散していることになります。
スポーツコーチ & 動画
2つ目の例は、あるスポーツコーチです。
日頃はリアルな場を使って、お客様にスポーツを教えています。
筋トレのマンツーマンや、スイミングのコーチをイメージして頂くと分かりやすいですね。
しかし今のご時世、やはり新型コロナの影響で、スポーツジムやプールは軒並み閉館。
多くのフリーランスコーチが、仕事がなくなって途方に暮れている状態です。
しかしこのコーチは、動画によるレッスンを行っています。
現場でお客様が困りやすいポイントを動画にまとめて、配信するサービスを展開しています。
仮に月額2,000円で100人のお客様が居れば、月額20万円。
収入がゼロになるより、遥かにマシです。
ウイルスだけではなく、自分が怪我や病気をしたときでも、一時的には動画サービスで凌ぐことができます。
コンサルティング & 講師
3つ目は、私自身の例です。
企業研修は、単価が高くて稼ぎやすいビジネスではありますが、景気の影響を受けやすいという弱点があります。リーマンショックのときなど、多くの研修会社が大打撃を受けたと聞きました。今もウイルスの影響で大打撃だそうです。
一方、コンサルティングは、そこまで景気の影響を受けません。(得意分野によるのでしょうが)
私の場合は、元々、コンサルティングをやりたくて独立しました。
ですからコンサルティングを主軸にしつつ、現場で得た経験を元に研修・セミナー講師をしています。
また、コンサルティングは30人未満の小規模事業者が中心。
企業研修は中堅~大企業が中心なので、顧客を分散することでもリスク分散しています。
あ、動画セミナーも展開しています。
もしよろしければどうぞ(笑)
ちょっとズラす事業を持つだけ
事業の分散というと大げさなことに感じてしまうかもしれません。しかし人材や資金が限られたスモールビジネスには、全く異なる複数の事業を展開する余裕はありません。
ここでお伝えした3つの事例は、どれも自社(自分)の強みを活かしつつも、少しだけ何かをズラしていることがお分かり頂けたのではないでしょうか。
- 外食と内食
- 対面(アナログ)と動画(デジタルデータ)
- コンサルティング(個社、小規模)と講師(複数社、中堅~大企業)
同じように、活かす強みは同じもので、何かを少しだけズラすことで、リスクへの耐性を高めることができます。貴社にとっては何が取り組めるのか、考えてみると良いでしょう。
- スモールビジネスでもリスク対応が求められる
- 資源が限られているので、強みを活かしながら小さくずらす事業を持つ
- それによってリスク耐性が確実に増す
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【編集後記】
私自身もリスク耐性を高めるためには、もっと手を打たなければ、と感じています。
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