「同じような情報を何度、書かせるのか?」
役所や病院、学校などで良く見るシーンです。
名前や住所・誕生日などを何度も何度も書かされますが、これはデータ活用が下手な人の思考法です。データを上手に活用する人は、同じ情報は1回しか書かせません。この記事では、その思考法をお伝えします。
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下手な人は、入力と出力を一緒に考える
データ活用が下手な人の思考法は、入力と出力が一体化しています。
資料の見た目とデータを混在しているのです。
入力とは、データを書いたり、打ち込んだりすることです。
出力とは、欲しい見た目で資料をつくること。
一般的に入力する人と、出力が欲しい人は別です。
しかし、この入力と出力を一緒くたにしてしまうことが、下手な思考法です。
分かりにくいと思うので、具体例を。
中小企業診断士の登録申請書です。
最初から欲しい見た目の様式を準備して、データを書く・入力する人に、それを強いてしまう下手な思考法の典型例です。
なぜこれがダメなのでしょうか?
理由は大きく3つあります。
同じデータを何度も書かされる
この資料は1つだけなので、1枚の様式を入力するだけで済みます。
しかし病院や役所などで、似たような様式を何度も書かされることはないでしょうか。
最初から様式(出力)を要求すると、入力者に同じデータを何度も書かせる負担を強いてしまいます。
この図では様式を3つ要求しています。
それぞれに名前・住所・生年月日が含まれていたら、3回も同じことを書かなければならないのです。
データ活用できない
上記の中小企業診断士の登録申請書に含まれるデータを活用することを考えてみましょう。
- 年齢別の傾向
- 性別の傾向
- 職種の傾向
上図のような資料(様式)のままでは、データを活用することはできません。
データを活用するときには、以下のような表形式にするのではないでしょうか。
最初から様式に入力させると、表形式にするために再度、データのコピペ(コピー&ペースト)や、紙からの打ち込み作業が発生するのではないでしょうか。正に無駄な作業です。
様式が変更されたときに入力者に負担を強いる
最初から欲しい様式で入力させていると、様式が変更になったときに入力者にも変更をお願いしなければなりません。
「様式が変更になりました。
4月からの提出時には、新しい様式をご利用下さい。」
というようなアナウンスが必要になります。
ただ、全ての人がそれに気づくわけではありません。
「様式が旧式のままなので、新しいバージョンで再提出して下さい」
みたいなやり取りが日本中で行われています。
入力者にとっても、受け取る側にとっても、無駄な仕事でしかないのです。
こんなことが起きてしまう元凶は、入力と出力(様式)を一緒に考えるからです。
入力と出力を分けて考える
データ活用が上手い人は、入力と出力を分けて考えています。
入力者に様式(欲しい資料の見た目)を意識させないのです。
入力しやすさを最優先し、同じことは2度と書かせません。
(様式ごとに同じデータを何度も書かせるのは、書かせる側の身勝手なんですよね)
具体的には、このような形にします。
入力者には、必要なデータ項目を1度だけ書いて(打ち込んで)もらう。
そうすれば、最初から表形式のデータになります。
このデータを必要に応じて、加工して、欲しい様式(見た目)で出力するようにすれば良いのです。
とにかく、入力時に出力形式(様式・見た目)を意識しない。
入力しやすさだけをひたすらに意識する。
それだけを理解すれば、データは劇的に活用しやすくなります。
- 入力時に見た目(様式)を意識させると問題が頻発する
- 入力→加工→出力の流れを理解する
- 入力者の利便性を第一に考える
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【編集後記】
今日は振替休日ですが、午前中は仕事です。
お客様とミーティングを行ってから、午後は子供の試合の応援に行く予定です。
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