データ活用

データから過去~現在を正しく把握し、問題解決にのぞむ

「現状を正しく理解すること」は、何を始めるにも大切なことです。
しかし実際には、現状を正しく理解しないまま、色んな打ち手を考えてしまいがちです。

この記事では、データを活用して現状を理解する方法をお伝えします。

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現状を正しく理解していない弊害

「自社のことは自分(社長)が分かっている」と思いがちです。
しかし、私の経験上、分かっていないケースが非常に多いと感じています。

例えば「顧客獲得ルートごとの売上」が把握できていないのです。
現状のお客様は、どこで・どういうキッカケで出会ったのか?
それすら分からずして、マーケティング・営業の改善ができるはずがありません。

同じようなことが、企業の様々な場所で起きています。
スタート地点(現状)が分からないまま、思いつきで対策を打つので、現場が混乱し疲弊してしまいます

まずは現状を正しく把握することが、問題解決の基本です。

問題解決の流れ

何らかの問題を解決していくためには、決まった流れがあります。

  1. 現状を正しく把握すること(スタート地点の設定)
  2. 理想の状態を描くこと(ゴールの設定)
  3. 1と2のギャップを埋めるための対策を検討し、実施すること

つまり最初の現状把握で失敗していると、何をやっても無駄なのです。
現在地点の分からないカーナビを使っていたら、どこを目的地に設定しようが、混乱してしまうでしょう。

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そして正しく現状を把握するために、嘘をつかないデータを活用します。

データを活用して現状を正しく理解する

私はデータを活用して経営力を上げるには、まず過去データから活用することをお勧めしています。

データ活用は過去→現在→将来の流れで身に着けるデータ活用の基本は、過去→現在→将来の流れです。まずは手元にある過去データを分析して、過去から現在を正しく理解します。そして今、何をすべきかをデータ(とその他)から判断します。将来を予測するには、数学的知識・ツール・外部データが必要です。...

データ活用視点からの理由は上の記事の通りですが、問題解決の視点から見ても理由があります。上述の通り、感情の入らない過去データを元に、現状を正しく把握することが問題解決のスタートだからです。

どんな企業でも、正しく経理をしていれば、売上・利益・キャッシュフローは分かります。
その他、人件費、その他固定費などのお金の情報も分かります。
スタッフに関わる情報(入社・退社・昇格など)も記録している企業が多いです。

これらの過去情報を活用して、現状を把握します。

社長の引退に伴う事業承継の例

例えば、社長が引退を考えていて、事業承継を考えているのであれば、以下のような項目を整理することは必須です。

  • 会社のお金面(資産・資金繰り・負債など)
  • 会社のお金以外の資産(顧客・商品・パートナー企業・技術など)
  • 従業員(人数・年齢・履歴・スキルなど)
  • 社長自身(保有自社株式・その他の個人資産・負債・個人保証など)
  • 後継者候補のリストアップ(能力・適正・履歴など)

※実際には、その他に法定相続人や相続財産など、確認することがありますが、本題ではないので割愛します。

これらのデータがない状態で議論しても共通認識ができていないため、空回りするだけです。採用の問題を解決したいなら採用に関するデータを、在庫の問題解決なら在庫データを揃えましょう。

「データ活用」というと難しく感じるかもしれませんが、まずは必要なデータを集めるだけです。逆に言うと、それすら出来ていないケースが大半なのです。
関係者全員が同じデータを共通して認識していることがスタート地点と言えます。

まとめ
  • 問題解決のスタートは、現状を正しく把握すること
  • そのためには嘘のないデータを活用することが大切
  • データを元に、関係者が共通認識を持つ

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【編集後記】
今まで、スポーツクラブで泳いだ後に体重を測っていたので、気づけばしばらく測っていません。自己管理のためにも、自宅で測った方が良い気がしてきました。


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渋屋 隆一
プロフィール
マーケティングとITを駆使した「経営変革」「業務改善」を得意としています。コンサルティングや企業研修を通じて、中小企業の経営支援をしています。中小企業診断士。ドラッカーや人間学も学び中。趣味はトライアスロン・合気道。 詳細はこちらです。
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