「現状を正しく理解すること」は、何を始めるにも大切なことです。
しかし実際には、現状を正しく理解しないまま、色んな打ち手を考えてしまいがちです。
この記事では、データを活用して現状を理解する方法をお伝えします。
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現状を正しく理解していない弊害
「自社のことは自分(社長)が分かっている」と思いがちです。
しかし、私の経験上、分かっていないケースが非常に多いと感じています。
例えば「顧客獲得ルートごとの売上」が把握できていないのです。
現状のお客様は、どこで・どういうキッカケで出会ったのか?
それすら分からずして、マーケティング・営業の改善ができるはずがありません。
同じようなことが、企業の様々な場所で起きています。
スタート地点(現状)が分からないまま、思いつきで対策を打つので、現場が混乱し疲弊してしまいます。
まずは現状を正しく把握することが、問題解決の基本です。
問題解決の流れ
何らかの問題を解決していくためには、決まった流れがあります。
- 現状を正しく把握すること(スタート地点の設定)
- 理想の状態を描くこと(ゴールの設定)
- 1と2のギャップを埋めるための対策を検討し、実施すること
つまり最初の現状把握で失敗していると、何をやっても無駄なのです。
現在地点の分からないカーナビを使っていたら、どこを目的地に設定しようが、混乱してしまうでしょう。
そして正しく現状を把握するために、嘘をつかないデータを活用します。
データを活用して現状を正しく理解する
私はデータを活用して経営力を上げるには、まず過去データから活用することをお勧めしています。
データ活用視点からの理由は上の記事の通りですが、問題解決の視点から見ても理由があります。上述の通り、感情の入らない過去データを元に、現状を正しく把握することが問題解決のスタートだからです。
どんな企業でも、正しく経理をしていれば、売上・利益・キャッシュフローは分かります。
その他、人件費、その他固定費などのお金の情報も分かります。
スタッフに関わる情報(入社・退社・昇格など)も記録している企業が多いです。
これらの過去情報を活用して、現状を把握します。
社長の引退に伴う事業承継の例
例えば、社長が引退を考えていて、事業承継を考えているのであれば、以下のような項目を整理することは必須です。
- 会社のお金面(資産・資金繰り・負債など)
- 会社のお金以外の資産(顧客・商品・パートナー企業・技術など)
- 従業員(人数・年齢・履歴・スキルなど)
- 社長自身(保有自社株式・その他の個人資産・負債・個人保証など)
- 後継者候補のリストアップ(能力・適正・履歴など)
※実際には、その他に法定相続人や相続財産など、確認することがありますが、本題ではないので割愛します。
これらのデータがない状態で議論しても共通認識ができていないため、空回りするだけです。採用の問題を解決したいなら採用に関するデータを、在庫の問題解決なら在庫データを揃えましょう。
「データ活用」というと難しく感じるかもしれませんが、まずは必要なデータを集めるだけです。逆に言うと、それすら出来ていないケースが大半なのです。
関係者全員が同じデータを共通して認識していることがスタート地点と言えます。
- 問題解決のスタートは、現状を正しく把握すること
- そのためには嘘のないデータを活用することが大切
- データを元に、関係者が共通認識を持つ
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【編集後記】
今まで、スポーツクラブで泳いだ後に体重を測っていたので、気づけばしばらく測っていません。自己管理のためにも、自宅で測った方が良い気がしてきました。
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