中小企業のシステム企画では、経営者が積極的に関与しなければなりません。この記事では、中小企業の経営者とシステム担当者が、どのように連携すれば良いのかを提案します。
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経営者がシステム(IT)に関与しなければならない理由
今やIT(システムやツール)なくして、業務は成り立ちません。業種・業態に関わらず、あらゆる業務においてITが必要になってきています。街の小売店にもキャッシュレスの波は来ていますし、採用やパート・アルバイトのシフト管理もツールが使われています。
「使えない」のと「(敢えて)使わない」のは全く異なります。経営者自身が、ITに強くならなければ、これからの事業は成り立たないのです。
しかし、中小企業においては「ITは苦手だから担当者にお任せ」という社長が多いように感じます。そんな丸投げの姿勢でいる限り、残念ながら会社組織そのものがテクノロジーの進化について行けず、陳腐化していってしまいます。
また、業務効率化の点だけでなく、戦略レベルでITを活用することが当たり前になってきました。小さな会社が自社ECサイトで商品を販売することも一般化してきていますし、マーケティングにWebを活用することは、完全に常識になったと言って良いでしょう。
実務を担わないまでも、ITに関する意思決定に、経営者が深く関わることは必須なのです。この記事で、システム企画をする際には、期待効果を「経営」「業務」「システム」の3つの点から洗い出すことをご紹介しました。
言うまでもなく、「経営」視点での期待効果を洗い出すのは、経営者の仕事です。システム担当者に丸投げしてはならないのです。
中小企業のシステム担当者は孤独
中小企業のシステム担当者は実に孤独だと感じます。大企業のように、情報システム部門があって組織化されていれば、仮に他部門と上手くやりとりできなくても、仲間内ではお互いをフォローすることができます。
しかし中小企業の情報システム担当者はひとり〜数人です。しかも専任じゃなくて兼務だったりすることも。すると、会社のシステムを理解しているのは、その人たちだけになってしまいます。
- パソコンが壊れた
- ログインできない(パスワード忘れた)
- ネットワークがつながらない
というような利用者(ユーザー)からの問い合わせ対応に追われる日々。特に今日のような連休明けは問い合わせも増えることでしょう。でも、頑張って問題を解決しても、誰にも褒められないし、感謝されない。元々、専門家でもないので、必死に情報を集めて対応しているのに。
そんな追い込まれた状況を、経営者がフォローせずして、誰がフォローするのでしょうか?誰もフォローできなければ、そのうち担当者の心が折れてしまうでしょう。
特に新たなシステムを企画・導入するときは、利用者(ユーザー)への啓蒙活動が大切です。孤独な情報システム担当が頑張っても、言うことを聴いてくれない利用者がいると、心理的な負担が重くなってしまいます。
そういうときに、経営者がしっかりと旗振りをすることが大切なのです。「こういう目的で、このツールを利用することにしたから、○○さんの指示にしっかり従うように」と。経営者の理解があって、はじめて情報システム担当者は孤独から開放されるのです。
経営者がシステムに関する全ての業務に関わることはできませんし、するべきでもありません。ただ、重要な意思決定には、積極的に関わりましょう。システム担当者を孤独にせず、活き活きと働く環境を整えることは、経営者の大切な仕事です。
- ITの重要性が増している以上、経営者がシステム企画に深く関わるのは重要
- 中小企業のシステム担当者は、周りに理解者がいなくて孤独になりがち
- 組織を動かすためにも、システム担当者をフォローする意味でも、経営者のふるまいが大事
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