「直接、顧客と接する仕事をしたい」
「サービスの企画から提供、フィードバックをもらうまで、全部自分でやりたい」
「大企業よりはスモールビジネス」
全て私が独立を決意したときの理由です。
これらの仕事観は、振り返ってみると幼少期に培われたもののようです。
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父親の働く姿から感じ取ったこと
私が幼かった頃、父親は酒屋で働いていました。
1つの支店を任されていたようです。
ビールケースや日本酒、あるいはお米をトラックに積んで、お客さんの家をまわりました。
今の運輸業者は忙しくて、お客さんとコミュニケーションする時間は、なかなかありません。
でも当時の父親はお客さんと何やら雑談をするのでした。
いつも楽しそうにお客さんと話していたことを覚えています。
私が小学校高学年になると、父親は独立してコンビニを始めました。
某大手のフランチャイジーになったのです。
その頃の私は、幼少期よりも、もう少しサバサバしていました。
酒屋からコンビニに変わったのに、相変わらずお客さんと雑談する父親。
「もうそんな時代じゃないだろうに。」と感じたことを覚えていますが、今考えると、むしろそれが一番大事だったのです。
「直接顧客と接する仕事がしたい。」
そういう私の仕事観は、この頃に培われたのかもしれません。
価値と価格のバランスを学ぶ
少し時間を遡って、私が幼稚園児くらいのときの出来事。
どこの家でもやるように「肩たたき券」をつくって、家族(主にお婆ちゃん)に肩たたきをしていました。
どこかのタイミングで値段をつけて売り始めたのですが、調子に乗って、値段をかなり高くしたのです。具体的な金額は覚えていませんが・・
お婆ちゃんに「そんなに高いなら買わないよ」と言われました。
売り手の都合だけで価格を上げてしまうと、需要がなくなってしまうことを学びました。
安くすると売れるのは分かりましたが、そうすると「目標金額までには、相当働かないと・・」と落胆したことを覚えています。
この頃から財布と貯金箱、おこづかい帳を与えられ、お金の計算を始めていました。欲しいものが買いたくて仕方なかったのかもしれません。(何が欲しかったかは記憶にありませんが)
そのおかげで、幼稚園の頃に足し算・引き算、九九の一部は出来るようになっていました。
算数が得意になって、そのまま理系の道を迷わず進んだのは、これがキッカケです。人間、何が人生を変えるのか、分からないものですね。
いずれにせよ、価値と価格の間にはバランスがあること。
安い単価で働き続けるのは現実的ではないことを、このときに学んだように思います。
自分の経験を加えながら、仕事観が形成される
自分が社会に出てから、しばらくは幼少時のことは忘れ、ひたすら自分の仕事で成果を出すことに集中していました。変化の激しいIT業界に入ったことから、勉強することは苦ではありませんでした。むしろ楽しんでいたように思います。
人並みに悩んだり、挫折したり、紆余曲折しながら、進んできました。ITエンジニアとしてキャリアを積み、マーケティング・商品企画に異動していました。
「サービスの企画・開発から提供まで、全部自分でやりたい」
そう思ったのは、大企業にいて部門間の壁を邪魔くさく感じていたからです。大企業に居る限り、自分が企画したものを自分で提供することはできません。お客様からフィードバックをもらったり、長いおつきあいをすることなど、できるわけがありません。
さらに、大企業よりも意思決定速度が速く、スピード感のあるスモールビジネスに魅力を感じるようになりました。そして独立を意識し始めた頃、幼少期の思い出が蘇ってきたのです。
「お客さんの顔を見て仕事がしたい」
今の私が、大企業から中小企業にシフトして、直接お客様に会う仕事をしているのは、このような幼少期の体験があるからではないかと考えています。
- 子どもの頃に見た、父親がお客さんと楽しそうに会話する姿が仕事観の原点
- 提供する価値と価格に乖離が生まれると、モノは売れない体験をした
- 大企業では、企画からフォローアップまで、全てを担うことができなかった
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