前回、「アカウント」について解説しました。
昨今、大企業だけでなく、中小企業においてもシステム・ツールが増えてきました。
中小企業では、どうやってアカウント管理をすれば良いのでしょうか?
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増え続けるシステム、増えるアカウント管理
様々な便利ツール(システム)がクラウドで提供されています。
管理負担の少ないクラウドは、特にIT人材の不足する中小企業にとって、非常に有効なツールです。
しかし、利用するクラウドが増えるほど、管理しなければならないアカウントの数も増えていきます。
最低限、「スタッフ数 × 利用しているクラウド数」のアカウントが必要になるからです。
利用者から見ても、クラウドにログインする度にアカウント名(ユーザー名)とパスワードを求められます。
そのうち覚えきれなくなり、全て同じパスワードにしてしまうことが散見されます。
これは非常にリスクが高い状態です。
大企業ではマイクロソフト「Active Directory」が中心
そんな煩雑なことにならないよう、アカウント(ID)の一括管理をできる仕組みがあります。
大企業ではマイクロソフトの「Active Directory(AD)」が広く利用されています。
利用者は、パソコンにログインしさえすれば、Office365を代表に、他のシステムに何も入力することなく、ログインできます。これをシングルサインオンと言います。
- クラウドストレージのBox
- チャットのSlack
- WebミーティングのZoom
- CRMのSalesforceやZoho
- アプリ開発ツールのkintone
一部例を挙げましたが、これらのツールに利用者は意識することなくログインできます。
利用者は自分のアカウント名・パスワードを1つだけ覚えれば良いので、非常に便利です。
システム管理者は、スタッフの異動や退職、入社の際は、ADのアカウントだけ設定変更すれば大丈夫です。
アカウント管理の負担が大きく減らせます。
さらに、ADと連携する「Intune」を利用することでモバイルデバイスやモバイルアプリの管理を行うことも可能となります。パソコン・スマホを統一して管理することで、システム管理者の負担を減らし、利用者の利便性を向上させます。
中小企業では別のシステムを期待
大企業は1990年代はActive Directoryの前身であるNTドメインの時代から、アカウント管理の仕組みをマイクロソフトに委ねてきました。
事実上の業界標準になっていますので、そう簡単に抜け出すことはできません。
しかし、現時点でActive Directoryを利用していない企業、特に中小企業にとっては、ADの導入は悩ましいものです。一言でいうと大袈裟すぎるからです。
中小企業のシステム構成は、大企業ほど複雑ではありません。
システム管理者も高いスキルを持っているわけではないので、シンプルな仕組みが望まれます。
ただできることなら、ADのようにアカウントの一元管理をしたいものです。
私自身、「これだ!」というツールを見つけていないのですが、「Google Cloud Identity」には、少し期待しています。
(月額1アカウント6ドルは、スモールビジネスには厳しい気がしますが・・)
調査を続けて、良いものが見つかりましたら、共有いたします。
- クラウド時代、管理すべきアカウントは増え続けている
- 大企業ではマイクロソフトの「Active Directory」がアカウント管理の中心
- 中小企業ではADは大袈裟すぎ
- シンプルな仕組みの登場が期待される
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【編集後記】
春休みの家族旅行。
昨日は長崎へ。今日は長崎本土から五島列島に移動します。
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