紙書類の多い会社は効率が悪く、生産性が低いです。これは疑いようもない事実です。
ただ、いきなり全てをペーパーレス化するのは難しいもの。どういう手順でペーパーレス化をすれば良いのかをご紹介します。
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過去の資料は忘れて、これから使う資料をデータ化する
ペーパーレス化に取り組もうとした際、最初に気になるのは既存の大量にある書類。
ただ、これをペーパーレス化することに取り組もうとすると非常に大変です。全体のうち、どれだけが再利用されるか分からないからです。後述するように、過去の資料・文書はいったん忘れて、これから使う資料をペーパーレス化していきましょう。
どうしても紙がないと進まない仕事の場合、これまで通り、まずは紙のまま仕事をします。仕事が一区切りしたときに、ScanSnapなどのスキャナーを利用して紙の資料・文書をデータ化します。
最初からデータでやり取りできる仕事であれば、データで仕事を進めていきましょう。新たにツールやアプリなどを利用するのも良いでしょう。無理矢理全員がデータだけで仕事をするのではなく、必要な人は自分で印刷をすれば良いです。
ここでのポイントは「自分で」です。会社の偉い人ほど、自分で印刷をしません。若手に印刷を任せるからです。その結果、必要ない人にまで全員分の会議資料がばらまかれるような無駄が発生してしまいます。ペーパーレス化を推進するなら「印刷する人は自分で」が鉄則です。
もちろんインク切れ、紙切れや紙詰まりの対応も自分でやることが前提です。プリンターを運用すること自体が不便だと感じなければ、ペーパーレス化は進まないからです。
データ化する対象を明確にする
とは言え、これから使う資料・文書をいきなり全部データ化しろと言われても困ってしまうかもしれません。そのような場合は、全員が慣れるまで、対象を絞りながら、少しずつその範囲を広げていくと良いでしょう。
例えば、以下のようなものはデータ化しやすいのではないでしょうか。
- 名刺
- お客様やパートナー企業から頂いた紙文書
- 契約書
- 見積書
- 請求書
- レシート
その他、会社ごとにデータ化したら嬉しい資料があるかもしれません。ある製造業では生産指示書を作業終了後にデータ化していました。このように自社にとって良い対象を見つけてスタートすると良いでしょう。
上述のScanSnapの場合は、文書ごとに保存先を分けることが可能です。名刺はEvernoteへ、お客様から頂いた文書はファイルサーバーに、というような運用が自動で可能になります。
過去の資料のデータ化は、その後で
過去の資料をデータ化するのは、現在・将来使う資料のデータ化が済んだ後で十分です。
- 保管義務がある
- トレーサビリティ(追跡可能性)が求められる
- 過去にもらった名刺
辺りから始めてみると良いのではないでしょうか。
過去の資料についても、「これは良く使うよね」というものがあれば、積極的にデータ化していきましょう。その際、保存先も必要なときに見られる場所に置いておくと良いでしょう。
例えば外出先からでも見たいのであれば、クラウドにデータを置いておくと良いでしょう。DropboxやGoogleドライブ、OneDrive、Evernoteなどが有名です。
いきなり全部をデータ化して、紙の使用を禁止しても失敗するので止めましょう。大切なことは、全員が慣れながら、データ化することによる再利用や検索性のメリットを経験することです。そうやってスキルアップしながら対象範囲を広げていくことが良いでしょう。
- ペーパーレス化は、これから生まれる文書を対象にする
- 過去の文書は後からでも十分
- いきなり全部をやるのではなく、部分的に使って慣れていく
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