システムを企画する時点から、導入後の運用のことも考えておいた方が良いでしょう。中小企業では、運用専門の人材・組織もないでしょうから、負担が掛からない企画にしておかないと、後で痛い目に遭うからです。
<スポンサードリンク>
システム運用は手間が掛かる
システムは導入するのも大変ですが、導入後の運用も手間が掛かります。例えば、以下のような業務があります。
- 使い方が分からない人からの問い合わせ対応
- パスワードを忘れた人への対応
- 正常動作の監視
- 計画停止前の社内告知
- 障害発生時の問題解決
- 変更対応
- パッチ適用
- レポートの出力
- データのメンテナンス(重複した顧客データの整理など)
- データのバックアップ
導入するシステム・ツールによりますが、実に様々な業務があります。
中小企業ではシステムに関われる人が圧倒的に足りません。ですから、このような運用業務もできる限り手軽にしたいものです。そのためにはシステムを導入する前に企画段階から、手間が掛からない方法を選んでおくと良いでしょう。
企画時点から、運用に必要な業務と担当者の洗い出しておく
例えば、CRM/SFAを導入すると、顧客データを過不足なく維持することが非常に重要です。仮に同じお客様が2件登録されていると、商談情報が2件に分散してしまい、売上などの情報が分散してしまいます。業種によりますが、最低でも年に1回くらいは顧客データをキレイに整える業務が発生します。
これがシステム導入後に発覚してしまうと悲劇です。
「こんなに運用負荷が高かったんだ・・」
と驚いたとしても、誰かがやらない限り、システムは活用できないのです。
だからこそ、システムを企画する時点で、特に負荷が高そうなものほど、運用に必要な業務を洗い出しておくことが重要なのです。
インフラの運用負荷を減らすにはクラウドを選ぶ
中小企業のシステムは、基本的にクラウドを選ぶべきです。
社内にサーバーを買って構築するオンプレミスはインフラの運用負荷が高すぎます。導入するシステム・ツールに関わらず、サーバーを自社で購入してしまうと、以下のような運用負荷が発生します。
- サーバーの設置場所を準備する
- 停電発生時の非常用電源を準備する
- ビルの停電の前日にサーバーを正しくシャットダウンし、電源ケーブルを抜いておく
- 停電からの復旧後、サーバーを立ち上げて、正常動作確認する
- サーバーが故障したら、ITベンダーの保守と調整する
- 日常のバックアップを取得する
- 重要なデータは大型災害時に紛失しないよう、離れた場所に保管する
- 故障でデータを紛失したらバックアップからリストア(復元)する
- OS(Windowsなど)にセキュリティパッチを適用する
これらはクラウドを選択すれば、必要のない運用負荷です。クラウドベンダーが私たちの見えないところで、このような運用を日々、行ってくれているからです。
中小企業は人が足りません。ITスキルの高い人材も、そうそう居ないでしょう。だからこそ、本当に必要なところで働いてもらい、ITインフラ運用はクラウドベンダーに任せましょう。運用面から見ても、中小企業のシステムはクラウド一択なのです。
- システムを企画する時点で、運用に必要な業務を洗い出しておく
- 無駄な業務は省けるようなシステム企画をする
- それがリソースの限られた中小企業では、非常に大切
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メルマガ『経営は100種競技!』を毎日配信しています。
マーケティングやITを身につけたい。
ビジネスを楽しみたい。
変化・成長したいというビジネスパーソンにお読みいただいています。