CRMなどに顧客データを蓄積していくと、次に行いたいのは顧客を識別することです。
誰が優良顧客なのか?離脱してしまいそうな顧客は誰なのか?
顧客を識別するための全体像を、まずはお伝えします。
(主にB to Bの企業を想定しています)
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顧客識別のスタートは全体を把握すること
顧客を識別するには、まず全体像の把握から始めます。
識別してグループ分けするのは、グループごとに異なる施策を打ちたいからです。(後述)
逆に言えば、打ち手が全顧客で同じならば、顧客識別&グループ分けは不要です。
実際にはデータにはなっていなくても、経営者や営業の感覚として、各お客様の特徴は押さえているかもしれません。
- 間違いなく自社にとって必要な顧客(優良顧客)
- 時間が多く取られて、売上の割に利益がない顧客
- 1度は取引があるものの、関係が長く続かない顧客
こういう感覚では理解している顧客をデータによって分類していきます。
全体を把握するためには、以下のようなデータを確認します。
- 顧客別の累積売上(利益)、直近1年間の売上(利益)
- 取引頻度
- 最終取引日からの経過日数
その他にも気になる項目があれば入れておきます。
例えば顧客ごとに商談発生から受注までの日数(≒営業コスト)が大きく異なる場合には、それも可能な限りデータ化しておきます。
商品種別が多くて、顧客だけでなく商品分析も同時に行いたい場合には、商品ごとのデータも取っておくと良いでしょう。
自社の基準を設ける
上述の売上・利益、取引頻度、最終取引日からの経過日数は、ビジネスによって大きく変わります。
コピー用紙などのオフィスサプライであれば、取引頻度は高く、売上額がそんなに大きくなりません。
企業研修などのサービスであれば、年に多くても数回程度。
システム開発であれば、一度開発が終われば、次のプロジェクトまで数年間空くこともあります。
したがって、自社(事業が複数ある場合は事業ごと)にとっての最適な数値はどのくらいか?を全体データから読み取ります。
ザックリと把握するにはパレートの法則を活用します。ニハチの法則とも言われるアレです。
上位20%の顧客が、売上の80%を構成すると言われています。
実際には20:80ではなく、30:70だったり、10:90だったりします。
売上(利益)の上位から顧客を並べてみると、優良顧客と呼べるラインが見えてきます。
購買頻度や、最終取引日からの経過日数なども、どこが8割網羅するのか?(どこがボリュームゾーンなのか?)を確認しておくと良いでしょう。
グループ分けを行う
グループ分けを行うのは、グループごとに異なった施策を行うためです。
例えば、以下のような施策があるのではないでしょうか。
優良顧客
優良顧客に優良顧客であり続けてもらうために、何らかの施策を打ちます。
例えば、以下のような手が考えられます。
- 一部の優良顧客に対してのみ、先行販売・予約を行う
- イベントのご案内
- インセンティブ付きの紹介キャンペーンの実施
(優良顧客と価値観が近い新規顧客をご紹介いただく)
購買頻度は高いのに購入金額が低い顧客
せっかく購入頻度が高いにも関わらず、購入金額が低い場合には、自社にとってのメイン商品を買ってもらっていないことが考えられます。
優良顧客になってもらう有力候補ですから、そのような手を打っていきます。
- メインの商品・サービスを提案することで、LTV(累積購入金額)を向上する
- まだ購入していない関連商品・サービスの提案
離脱しそうな顧客
最近取引がなくて、離脱してしまいそうな顧客に対してもコミュニケーションを行います。
新規顧客獲得よりも、離脱を防ぐことが、優先すべきビジネスの鉄則です。
- 誕生日メールなどのコンテンツ配信
- 定期的なキャンペーンなどの案内
このように、具体的な打ち手(施策)が異なる場合のみ、グループ分けを行います。
最初から細かくグループを分けすぎると、施策(キャンペーンなど)の対象が少なくなってしまい、効果が得にくくなってしまいます。
まずは大きくグループ分けします。
私が支援する企業の場合は、3~4グループに分けていただくことが多いです。
慣れてきたらグループを細かくしていきます。
実際に自社の基準を設けるデータ分析方法については、別途記事にしていきます。
- まずは顧客個別でなく、全体としてデータを把握する
- 大雑把に優良顧客などの基準を設けてみる
- 打ち手を変える対象に応じて、顧客をグループ分けする
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【編集後記】
昨日、Zwiftでバイク100km(3時間20分くらい)乗ったので、今日はカラダが重いです。
そりゃあ、ロング180kmには耐えられないわけです。
少しずつ負荷(強度)と時間に慣れるようにしていきます。
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