プロジェクトマネジメントは、なぜ必要なのか?
おぼろげに「必要だよね」と感じているだけの方も多いと思います。
システムを外部に発注する(顧客側)、受託開発する(IT企業)のケースを通して考えてみましょう。
顧客側のニーズ
究極的に言えば、顧客のニーズは「安心したいから」です。
システム開発のような専門的な仕事を外注した場合、素人である顧客側は常に不安が付きまといます。分からないことだらけだからです。
https://100athlon.com/improvement-starts-downstream/
こちらの記事では、自宅をリフォームするときの例を挙げて、ベンダーが顧客に対して説明をすることの重要性をご紹介しました。
システム開発についても、適宜、顧客に対して説明が求められます。
- 期待したシステムが納品されるだろうか?(品質)
- コストはオーバーしないだろうか?(コスト)
- スケジュールは遅れないだろうか?(納期)
- 何か問題は発生していないだろうか?
顧客はこのような不安を常に抱えています。
プロジェクトを進めながら(=サービスを提供しながら)、ベンダーは信頼を得られるように活動することが求められます。
(PM=プロジェクトマネジメント)
さらにサービスの受け手としてだけでなく、顧客自身がやるべきこともあります。
- 自分達は何をすれば良いのか?
これをベンダーから提示してもらうことで、迷いなく顧客自身も活動できるようになります。
ITベンダーが「顧客が動いてくれない」とぼやくのを聞くことがありますが、それは自分たちがプロジェクトマネジメントできていないからです。
IT企業(ベンダー)のニーズ
IT企業(ベンダー)にとって、プロジェクトマネジメントが必要な理由は、「求められる成果物を生み出す」ためです。
もちろん、品質・コスト・納期を踏まえた上で。
ただ、それだけではありません。
1つずつ見ていきましょう。
究極的には、プロジェクトに参加するメンバーが高いモチベーションを持って参加し、お互いに協力しあえる環境を整えることです。
役割分担とタスク
ゴールが分かっているから、高いモチベーションを持つことができます。
役割分担ができているから、自分の仕事に集中できますし、同時に連携することができるのです。
リソース配分
プロジェクトを進めていくと、様々な問題にぶつかります。
プロジェクトには未知の要素が含まれていますし、予算・人員などは限られていますから、避けられないことです。
そのようなときに、どのリソースを優先的に使うのか?
逆に、どの部分を捨てるのか?
意思決定ができるようになります。
問題解決・サポート
プロジェクトで問題が発生したときに、それを共有化して、皆で解決に向かいます。
担当者の視点で見れば、他の人からサポートが受けられます。
顧客の視点で見れば、今、どんな問題が起きていて、それはどうやって解決する予定なのか?を知ることができるわけです。
これらが全てではありませんが、こうやって「チームが機能する」状態をつくっていきます。これこそが、プロマネが求められる理由ではないでしょうか。
- 顧客にとっては、安心が得られる(品質・コスト・納期など)
- IT企業(ベンダー)にとっては、役割分担・リソース配分・問題解決などに活用される
- どちらにとっても、プロジェクトの目的を達成するためのチームづくりとなる
【編集後記】
あっという間に桜の季節が終わりかけて、新緑の季節になりつつあります。
この季節は、ワクワクしつつも、どことなく切ない気持ちになりますね。
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